今回は、製造業DXを実現するための「施策実行の7ステップ」の1ステップ目にあたるプロジェクト計画について、詳しく説明します。

プロジェクトを円滑に進めるためには、明確な計画書の作成が欠かせません。関係者全員が同じ方向を向いて動けるようにするためにも、計画書は「道しるべ」としての役割を果たします。
この記事では、プロジェクト計画書を作成する際に押さえておきたい基本構成と、そのポイントをご紹介します。
プロジェクト計画書の構成を決める
まずは、計画書の全体構成を決定します。プロジェクトの目的や体制、スケジュール、役割分担など、必要な項目を整理することで、抜け漏れのない計画書が作成できます。
おすすめの構成は以下の通りです。

プロジェクト計画書の内容例
プロジェクト概要
プロジェクトが「何のために存在するのか」「どんな価値を生むのか」を明確にすることが重要です。
関係者全員が共通認識を持つことで、意思決定や優先順位の判断がスムーズになります。

役割分担
プロジェクトの難易度や専門性に応じて、必要であればITベンダーなど外部パートナーへの外注範囲を決めます。
しかし、外注する際は、「すべてを任せる」姿勢ではなく、要件定義や運用方針など、業務理解が必要で重要な意思決定は自社で担うべきです。
そのため、以下の図から「1,全体」を除いた「2,設計と実装」、「3,実装のみ」、「4,全て内製」から選択することが重要です。

スケジュール
計画の遅れを防ぐためには、要件定義やテストフェーズに十分な時間を確保することが重要です。
関係者が多く関わる工程ほど、調整に時間がかかるため、余裕を持った計画が求められます。

プロジェクト体制
誰がプロジェクトに関わるのかを明確にし、連携体制を整えます。
関係者の役割や報告ラインを整理することで、情報共有や意思決定がスムーズになります。

まとめ
プロジェクト計画書は、単なる書類ではなく「道しるべ」としての役割を果たします。
しっかりと構成を練り、関係者との認識を合わせることで、スムーズな進行と成果の最大化が期待できます。
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